東京都世田谷区にある、猫のいる、猫本だらけの本屋さん「キャッツミャウブックス®」さん。
この本屋さんは、元保護猫に店員として活躍してもらう代わりに、売上の10%を猫の保護活動に寄付し、猫と本屋が助け合う関係を築いている。
そんな経営の仕方に惹かれ、以前からキャッツミャウブックス®さんのTwitterをフォローをしていたんだけど、何気なくTwitterを見ていたら気になる本を発見したので、予約した。
それが「これから猫を飼う人に伝えたい11のこと」。
これから猫を飼う人に伝えたい11のことは、短歌・文 仁尾智/絵 小泉さよ という二人によって作られた本で、本自体は、そんなにボリュームもなく絵本を読むような感覚で読めるので、本に抵抗がある人や読書慣れしてない人でもすんなりと読めると思う。
さっきも書いたが、予約して買ったこの本は、うれしいことに予約特典があった。それが著者のサインだ。
予約時点では、お二人のことを存じてなかったが、著者のサインってだけでなんかうれしいし、イラストを担当された小泉さんの直筆イラストが可愛すぎる!!!
もう一つうれしかったのが、ブックカバー。これがすんごくかわいい。癒しのかたまり。すき!!
それと、かわいい命名書もついてきた。もったいなくて使えないけど、これまたうれしい。
本のタイトルだけみると「これから猫を飼う」人向けなように感じるこの「これから猫を飼う人に伝えたい11のこと」。
でも実際は、これから猫を飼う人だけでなく、すでに飼っている人、以前飼っていた人、大人になったら飼おうと思っている人、飼う予定のない人、どんな人でも楽しめる内容となっていた。
猫を飼った経験がある人ならより共感でき、猫を飼ってない・飼う予定のない人の場合は、この本を読むことによって猫がいる暮らしがちょっとだけでも想像できるんじゃないかと思う。
猫を飼っているわたしの読み終えた素直な感想は「わかる!わかりすぎる!!!本当それ!!!」という共感のオンパレード。
猫は長生きすると20年くらい生きる。
猫を迎えるときにはいつも「健やかなるときも、病めるときも……」というフレーズがよぎります。
と、仁尾さんも書いているが、本当に長い付き合いになる。
わたしは、結婚というよりも「養子を迎える」気持ちで猫や犬を迎えたが、言いたいことは本当によくわかる。動物を飼うって結婚とか養子縁組するくらいの覚悟と責任がいるよね。どっちもしたことないけど。
でも、それくらいの覚悟で猫や犬たちと家族になった。だから仁尾さんが言いたいことがすごく共感できた。
去勢・避妊手術によって、猫が増えすぎないようにするのは人間の役目だと思う。「殺処分」なんて悲しい言葉のない未来のために。
首が取れるんじゃないかというくらい、同意した。この一文にわたしが望んでいる描いていることがギュッと凝縮されている。人間の無責任や人間の都合で動物の命が奪われ続ける未来は無くしていきたい。
そして「これから猫を飼う人に伝えたい11のこと」を読んだ中で、一番印象的だったのが「別れ」という題のページだ。
看取るまで全部含めて「飼う」ということ
幸せは前借りであり その猫を看取って やっと 返済ができる
猫と暮らすという幸せは「前借り」であり、幸せだった分看取るときは辛いし、苦しいし、悲しい。でもその辛さや苦しさや悲しさで、今までの幸せを返済できるという考え方だ。
この考え方がとても納得というか、心にすぅっと入ってきた。
「たしかにそうだな。だから辛いんだな。悲しんだな。でも、すっごい幸せだったもんなと思った。猫じゃなく犬だけど。
この「別れ」についての考え方を読めただけでも、この本を買ってよかった、読んでよかったなと思えたので、ぜひ読んでみてほしい。
猫に関する本ではあるが、犬や他のペットにも当てはまる部分も多かったので、猫だけじゃなく、ペットをすでに飼っている人、以前飼っていた人、大人になったら飼おうと思っている人、飼う予定のない人、みんなに読んでほしい。